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2016年8月5日
スマホで会話なし!? 今ドキ家族のコミュニケーション

スマホの普及で、家族の会話が変化していませんか?

近年、スマートフォンやタブレット端末の普及によって、人々のコミュニケーションスタイルは劇的に変化し、家族間の会話にも大きな影響を与えています。オンラインを通じていつでも連絡を取り合える一方で、気がつけば、ほとんどの情報伝達をオンラインに頼りきり。その結果、家族と顔を合わせて会話する時間が減り、団らんの場は白けるばかり……。いつしかそんな状況になっている家庭も、少なくないものと思われます。

オンラインに頼りきると、ノンバーバルなサインに気づきにくくなる

そもそも、人間のコミュニケーションは、「バーバル」(言語的)なものと「ノンバーバル」(非言語的)なものとに分けられます。事務的な情報伝達や事実の確認では、主としてバーバルなコミュニケーションが用いられますが、感情や微妙なニュアンスの理解には、無意識のうちにノンバーバルなコミュニケーションが活用されています。

ここ数年、SNSを中心に絵文字や画像の活用が拡がり、オンラインにおけるノンバーバルなコミュニケーションは飛躍的に進歩しました。しかし、人の微妙な心情は、やはり表情や口調を確かめなければ、感じとれないことが多いものです。オンライン上のコミュニケーションに頼りきっていると、どうしてもこうしたノンバーバルなサインに気づきにくくなります。その結果、お互いが困っている様子を察知してすぐに配慮しあうことができず、心の距離が開いてしまうことも少なくありません。

「感じの良い返答」に隠された真意に気づいていますか?

ここで1つ、例を挙げてみましょう。SNSで「今日は残業で遅くなるよ。明日はゴルフだから5時起き。いつも忙しくてゴメンね」というコメントを送ってきた夫に、「毎日大変だね。無理しないで」と返信した妻。夫はこの妻の返信に、何を感じとることができるでしょうか?

夫は、妻が「自分のことを理解してくれている」「健康を気遣ってくれている」と感じ、安心するかもしれません。しかし、妻の真意はどうなのでしょう? たしかに、妻は言葉どおりに夫のライフスタイルを理解し、健康を気遣っていることでしょう。しかし、その言葉には「私のことも気遣ってね」「夫婦の時間を考えてくれているのかな?」という要求や不安も同時にこもっているかもしれないのです。

同じ会話をフェイス・トゥ・フェイスでやりとりしていれば、夫は妻の態度から微妙な心情を読み取り、すぐに配慮ができたかもしれません。しかし、一行のコメントから複数の微妙な心境を読み取るのは、やはり限界があります。したがって、相手のコメントを自分の都合のよいように読み取り、誤解したまま気持ちがすれ違ってしまう可能性があるのです。

「言葉にできない思い」に気づいた相手に感じる信頼感

人への信頼感は、相手が「はっきり表出できない私の気持ち」に気づき、思いやってくれていると感じたときに、深まっていくものです。そして、私たちはいちばん身近にいる家族にこそ、こうしたこまやかな対応を期待してしまうものです。

だからこそ、「効率」や「便利さ」を優先させて、オンラインのコミュニケーションに頼りきっていると、家族の関係は揺らぎ、不安定になってしまう可能性があるのです。

では、家族の間ではオンラインのコミュニケーションを避けた方がいいのでしょうか? そんなことはありません。オンラインはむしろ、「対面コミュニケーションを増やすきっかけ」として活用するといいのです。

オンラインをきっかけに、家族のコミュニケーションを変えていく

たとえば、オンラインでやりとりした情報を、団らんの席などでとりあげてみましょう。子どもがSNSに書き込んだコメントに触れ、「今日○○に行ったんだね。そういえば、お父さんも前に行ったことあったじゃない?」などと、オンラインで知った情報を家族間の会話を増やす話題として、積極的に使っていくといいでしょう。オンラインと対面の二本立てでコミュニケーションを進めていくと、家族間で共有する情報が増え、話題が広がりやすくなります。

また、思春期の子どもにとって、オンラインは抵抗の少ないコミュニケーション方法の一つです。思春期は、そもそも親との直接の会話を回避したがる年頃。そうした子どもとの間では、無理に直接的な会話を増やすより、SNSで気遣いの言葉を投げかけた方がよい場合があります。思春期の子どもは、親に背を向けながらも、親に守られている保証を求めているものです。したがって、思春期の子どもとの間では、オンラインを通じて「いつでもつながれる環境」を整えておくのが有効です。

かけがえのない家族との関係は、日々のコミュニケーションの努力や工夫があってこそ保たれるものです。オンラインに頼りきらず、むしろオンラインを上手に活用しながら、家族のコミュニケーションの質を高めていきませんか?

文:ライター/カウンセラー 大美賀直子

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