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2016年5月20日
30代共働き夫婦のための、簡単・確実に貯まる家計管理術

夫婦ふたりの収入があり、いまの家計には余裕がある共働き夫婦。ところが、だからといってしっかり貯まっているわけではなさそう。そこで共働き夫婦が簡単、確実、そしてお互いに納得できる家計管理術をファイナンシャルプランナーの深田晶恵さんに教えていただきます。

プロフィール

深田晶恵さん
ファイナンシャルプランナー(CFP・1級FP技能士)、生活設計塾クルー取締役
マイホームの資金計画や資産運用の考え方、家計運営のアドバイスなど、生活に密着したライフプランのアドバイスに定評がある。新聞や雑誌、WEBで執筆するマネーコラムやセミナーなど、わかりやすいお金の話が人気。著著に『共働き夫婦の「お金の教科書」〜やらないと絶対にソンをする「貯め方」「使い方」のルール』(講談社)

共働き世帯は、専業主婦世帯よりもお金が貯められない!?

共働き世帯と専業主婦世帯の数が逆転してから10年以上が経過し、もはや雇用者の夫+専業主婦は日本のモデル家族の姿ではありません。20代後半〜30代前半の既婚者の約6割は働いているのが現実。ということは、子どもが生まれて専業主婦になる人が多かった時代に比べると、世帯収入も多くしっかり貯めている家庭が増えているはずです。

「継続して個人のマネー相談を受けているので、共働き家庭が増えていることは実感しています。ところが貯蓄額は10年前の片働き夫婦よりも、最近の共働き夫婦の方が格段に少ないのです」と、ファイナンシャル・プランナーの深田晶恵さん。

共働き夫婦が貯められない理由

それは、どうしてなのでしょう。

「妻が結婚や出産を機に退職すると、今までのようにはいかないからと“やりくり”モードになります。ところが共働きを続けると、独身時代のお金の使い方を続ける人がほとんど。くわえて、共働きだから生活費がかかっても仕方がないなど言い訳が多く、どうしても高コストな家計になってしまうのです」と深田さん。

しかし共働きだから、貯蓄がなくても大丈夫ということはありません。いまは余裕があっても、収入が激減するようなアクシデントがいつやってくるかわからない時代です。

貯まらない最大の原因は、“相手に知られたくないから聞かない”

共働きで収入はそれなりにあるのに貯まらない……。まず、その原因を考えてみましょう。

結婚すると下図のように夫婦で管理する“生活費口座”を作り、そこへお互いに生活費を入れて残りはそれぞれが管理する、というケースが多くみられます。深田さんは、これが貯まらない原因だと言います。


出典『共働き夫婦の「お金の教科書」〜やらないと絶対にソンをする「貯め方」「使い方」のルール』(著・深田晶恵)

「生活にかかるお金を分担した残りのお金は、それぞれが自由に使うことができます。生活費以外についてはお互いに関与しませんから、貯蓄額もわかりません。最大の問題は、自分のお金の使い道をパートナーに干渉されたくないから、お金の話はしないということです」。

最近では結婚生活をスタートするとき、お互いに貯蓄額を言わない、年収もオープンにしない夫婦が増えていると言います。

「マイホームの購入か子どもの誕生で将来の教育費に不安を感じ、初めてお互いの貯蓄額をオープンにして、がく然としたというケースをよく聞きます。根拠はないのですが、自分は貯めていなくても相手は貯めていると思い込んでいるのです」と深田さん。

収入はあくまで、それぞれのもの。「夫婦のお金」は存在しない

では、どのようにお金を管理したら、手間がかからず貯められる家計になるのでしょう。

「まず“夫婦のお金”は、仕組み上ないものと考えてください。銀行口座の名義は1口座につきひとりで、夫婦連名で作ることはできません。意識の上ではふたりのお金でも税務上は口座名義人のお金ですから、マイホーム購入の頭金として使うときなどは面倒なことになります。将来のために使うお金は、夫婦それぞれで貯めるのが原則です」。

そこで、深田さんが提案するのが下記の仕組み。毎月の“積立額”と“担当する生活費”だけを決めておき、残りはそれぞれが自由に使えるというものです。


出典『共働き夫婦の「お金の教科書」〜やらないと絶対にソンをする「貯め方」「使い方」のルール』(著・深田晶恵)

「共働きは時間がありませんから、目的別に銀行口座を分けるといった面倒なことをしていたら続きません。毎月の収支は、給料の振込口座で完結するようにしておくといいでしょう。しかし、支出には税金や保険料、冠婚葬祭費、旅行費用など、年に数回や不定期に出ていくお金があります。これらへの備えをしておかないと、せっかく積み立てたお金に手を付けることになり、貯蓄が増えない原因になります」。

サブ口座を活用して、長期に貯めるお金を守る

そこで深田さんが勧めるのが、下図のように給与振込銀行にもうひとつ普通預金口座を開設し、サブ口座として活用する方法です。同じ銀行内の同一名義人の口座ならば、ATMで手数料なく簡単に振替ができます。ネットバンキングの手続きをしておけば、より手間なくお金を移動することも可能です。


出典『共働き夫婦の「お金の教科書」〜やらないと絶対にソンをする「貯め方」「使い方」のルール』(著・深田晶恵)

では、具体的に貯まる家計にするためにはどうしたらいいのでしょう。ポイントとなるのが、次の3つのステップです。

貯まる家計にするステップ1:まずは現状把握のために年間決算シートを作成しよう

「まずは、現状を知ることが第一歩。スポーツジムへ入会したら、ボディ測定から始まりますよね、それと同じです。通帳やクレジットカードの控えなどをもとに、毎月かかっている基本生活費、ボーナスで支払っている税金や保険料、帰省費用などをすべて書き出して『年間決算シート』を作成しましょう。これをもとに、収入比に応じて分担する支出を決めます」と深田さん。

貯まる家計にするステップ2:積立金額を設定しよう

支出がわかったら、次は積立額の設定です。貯められない人にとっては、これをどう決めるのかも悩むところです。

「たとえば、夫の年収が550万円、妻の年収が350万円、合わせて世帯年収が900万円(手取り額は700万円弱)の家庭だったら1年で100万円〜150万円、少し頑張れば200万円くらいは貯められるはずです。ボーナスの半分は貯蓄に回すことも、まとまったお金を貯められるようになるポイントです」と深田さんはアドバイス。

毎月5万円+ボーナス40万円を貯めれば1年で100万円、毎月8万円+ボーナス50万円を貯めれば約150万円になります。これを支出同様、収入比に応じて分担し、毎月自動的に積み立てる仕組みを作ってしまうのです。

「ただし、赤字になってしまっては元も子もありませんから、無理のない積立額で始めることも大切です」。

積立例

年間100万円を目標にする場合
毎月5万円×12ヶ月+ボーナス40万円=100万円

年間約150万円を目標にする場合
毎月8万円×12ヶ月+ボーナス50万円=146万円

貯まる家計にするステップ3:夫婦でボーナス会議を開こう

貯める仕組みや貯蓄の目標額がわかっても、共働き夫婦には最大のハードルが待っています。それは、これまで情報公開していなかった収入や貯蓄をオープンにすること。

「お金の話はきっかけがないと、なかなかできないものです。まずは“今度のボーナスはどう使う?”と話し合うボーナス会議から始めてみるといいかもしれません。それをきっかけに貯める仕組みや積立額のルールを作ってしまえば、あとは1年に1回程度お互いに貯まっているかをチェックするだけでいいのです」と深田さんは言います。

お金が必要な時期になって確認し合ったら貯蓄がなかったということにならないよう、気がついたときが貯め始めるとき。1日でも早く行動に移すことが大切です。

※深田さんが所属する「生活設計塾クルー」のホームページでは、メールアドレスを登録すると『お金が貯まる家計になる「年間決算シート」』をダウンロードすることができます。

取材協力:ファイナンシャルプランナー 深田晶恵
文:鈴木弥生
大和証券CMキャラクター渡辺謙さんからのメッセージ

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