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2016年4月27日
子どもの夢を応援するために、親がすべきこととは?〜あこがれる職業ランキングから考える

第一生命保険株式会社による「大人になったらなりたいもの」アンケート調査(2015年)によれば男子の1位は、サッカー選手。女子の1位は「食べ物屋さん」でした。それでは、子どもが憧れる職業の生涯の賃金はどう推移するのでしょうか。

2015年今の子どもが大人になったらなりたい職業

男子

女子

第一生命保険株式会社「大人になったらなりたいもの」アンケート調査による。
調査対象:全国の未就学児及び小学生(1〜6年生)1100人 調査時期:2015年7〜9月

生涯賃金はサラリーマンの方が多い?〜プロスポーツ選手

プロスポーツ選手

たとえばサッカー選手を例に取ってみると、12歳以下でサッカー協会に登録している12歳以下の子どもが、31万5178人います。(2014年。日本サッカー協会ホームページより)。

国内のトップクラスの選手でも推定年俸1億円を超える選手は、遠藤保仁選手を筆頭にひと握りです。海外で活躍している選手で推定年俸3億円を超える選手は長谷部 誠選手を筆頭に10人弱。推定年俸7億円を超えるのは本田圭佑選手、香川真司選手のみです。

プロスポーツ選手はごく一部の選手の活躍がクローズアップされるので、高収入であるような印象があります。しかし戦力外通告を受けて引退するサッカー選手は、年齢でみると21歳から25歳が最も多いとか。新卒入団の選手が結ぶ契約は、3年単位のものであることが多いからです。また、野球のように、高校時代に活躍したのでいきなり多くの年棒を提示されるということはありません。

J1の主力選手の平均年収は約1000万円〜6000万円と言われていますが、プロサッカー選手の現役生活が5年、長くても10年となると、いっときは収入が多いとしても生涯賃金でいえば決して高いとは言えないことがわかります。

大学・大学院卒男性が、60歳までフルタイムで正社員を続けた場合の生涯賃金(退職金は含めない)は、2億6000万円(ユースフル労働統計2015「生涯賃金など生涯に関する指標」による)となりますから、コツコツと定年までサラリーマンを勤め上げれば、プロサッカー選手よりも生涯賃金は多いことになります。引退してからの人生が長いので、スポーツの技術というよりは、「人間力を磨くこと」が生涯賃金をアップするポイントと言えるでしょう。

下積み期間が長いがやりがいがある〜パティシェ

パティシェ(パン・洋生菓子製造工)(女子1位に含まれる)

・年齢 39.8歳
・年収 305万1400円

パティシェは、洋菓子店やレストラン、ホテルなどで修行したあと独立したり、パティスリーシェフを目指したりなどの道があります。自分のブランドや店を出して成功する人もいます。

下積み期間は給料も安く辛抱が必要ですが、やりがいがあり、長く働ける仕事でもあります。どれだけ情熱があって、好きな気持ちが続くか、多くの人と関わり合っていけるかが、生涯賃金をアップできるポイントになるでしょうか。

やっぱり高収入は今も昔も変わらず〜医師と弁護士

医師

・年齢 40.0歳
・年収 1098万2400円

弁護士

・年齢 35.6歳
・年収 1095万3500円

医師の場合は、高収入を得られるようになるまでの道のりは長く、医科大学や大学の医学部が6年。医師国家試験を通って免許をとったあと、2年以上研修医として働かなければなりません。やりがいのある仕事ですが、肉体的精神的にタフでなければつとまりませんし、親にも財政的に負担がかかります。患者の気持ちに寄り添い地域社会に愛される医者になれば、かなり高齢まで現役で働くことができるため、生涯賃金は高くなるでしょう。開業医であれば地域貢献もできますね。

同じ空を飛ぶのにこんなに違う?〜パイロットと宇宙飛行士

パイロット

・平均年齢 44.0歳
・平均年収 1531万5200円

副操縦士になるまでは平均5年、機長になるまでは平均15年かかると言われます。高度な専門知識、ストレスに強い強靭な精神力、身体能力がなければいけません。パイロットは高額な収入の得られる仕事ですが、一方同じ空を飛ぶのでも宇宙飛行士は……。

宇宙飛行士

JAXAの職員給与規定が適用されるそうです。35歳で約36万円プラス賞与だそうですから、飛び抜けてよいわけではないようです。しかも、宇宙飛行士候補者になっても宇宙飛行士として宇宙に飛び立てるまでは、10年以上かかる場合もあります。宇宙飛行士になれない場合もあります。

医者や科学者という前職を投げ打って応募する人も多いので、本当に強い志と優秀な頭脳と肉体を持っている人が望まれています。生涯賃金というカテゴリで語るのはむずかしそうです。

子どもの夢を応援する親の心構えとは?

さて、これらの夢の職業に憧れる子どもたち。親はどう子どもたちを応援していけばよいのでしょう。収入の多少の格差はもちろんありますが、生涯賃金という考え方から言うと単なる「技術力」だけではなく「人間力」が人生の後半の賃金の伸びを支えるような気がします。

どの職業でも、生涯働いて賃金を得るために共通することは、
・タフであり、志があること
・人ときちんと関われること
・自分で考えて、成長できること
ではないでしょうか。

この3つがあれば、どんな職業についても、「多少の障害にへこたれることなく」「常に前を向き、人と関わりながら」「うまくいかなければ、なぜかを考え、自分で工夫し努力を重ね、成長していける」はずです。

親は、子どもがへこたれそうなとき、うまくいかないときに「手を貸さずに、見守り励ますこと」「すぐに答えを出さずに自分で考えさせること」。

この2つを常に親が肝に銘じていれば、子どもが当初の夢からはちがった道を行くことになったとしても、きっと自分の足でしっかりと自分の人生を歩いていけるのではないでしょうか。

※記事中の「年齢・年収」データは、厚生労働省「賃金構造基本統計調査平成27年」による。

調査範囲:16大産業。10人以上の常用労働者を雇用する民営事業所及び10人以上の常用労働者を雇用する公営事業所から都道府県、産業及び事業所規模別に一定の方法で抽出した77877事業所を対象とし、10人以上の常用労働者を雇用する民営事業所(65747事業所)のうち、有効回答が得られた事業所(50785事業所)を集計対象とした。男女総合。

調査時期:平成27年6月分の賃金等(賞与。期末手当等特別給与額については平成26年1年間)について平成27年7月に調査を行った。
※本記事では、「きまって支給する現金給与額」×12プラス「年間賞与その他特別給与額」を年収として計算している。「年齢」・「年収」は、有効回答の中の平均を表す)

執筆:ライター 宗像陽子
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