先物・オプション取引を基礎から学ぼう 初心者向けガイド

第5章 先物・オプションの注意点・リスク管理

少額の資金で多額の損失を被ることはあるの?

先物取引は証拠金取引であり、少額の投資資金に対してより大きな利益を追求できますが、逆に大きな損失がでる場合もあります。
日経平均の値上りを予想して、「日経225mini」を1枚買い付けする場合を考えてみます。

  • 1
    証拠金を差し入れる(最低証拠金額69,000円)
    • 2017年6月1日現在
  • 2
    「日経225mini」を1枚19,000円で買い付ける
  • 3
    「日経225mini」18,750円に値下がりして損切りで反対売買(売り付け)を行なう

この場合、損失額は(18,750円-19,000円)×100倍×1単位=25,000円となります。
最低証拠金額(1枚当りの証拠金)の69,000円に対して25,000円という大きな損失

日経平均先物価格 15,000円 (値上がりしそうだら買っておこう) → 日経平均先物価格 14,750円 (予想に反して値下がりした)
最低証拠金額66,000円に対して、25,000円の損失(14,750円 - 15,000円)×100倍×1単位
  • 手数料等のコストは考慮していません

証拠金が足りなくなるとどうなるの?

預け入れた証拠金額(=受入証拠金額)が、建玉を維持するために必要な証拠金額(=維持証拠金額)を下回ったときは、証拠金不足が発生し追加で証拠金を差し入れなければなりません。維持証拠金額に対する証拠金不足額のことを請求額といいます。
期限までに証拠金不足が解消されない場合は、期限の翌営業日に全ての建玉が強制的に決済されます。
証拠金の管理には十分にご注意ください。

維持証拠金額 > 受入証拠金額 → 証拠金不足が発生

どのような時に証拠金不足が発生するの?

証拠金不足が発生するケースは以下の2つが考えられます。
(最低証拠金額69,000円を差し入れて、日経225miniを1枚19,000円で買い付けた場合)

1. 建玉に評価損が発生した場合

建玉に評価損が生じた場合、その額が計算上受入証拠金から差し引かれます。
そのため、受入証拠金が維持証拠金を下回り証拠金不足が発生することがあります。

日経225miniを1枚19,000円で買い付け 取引金額:1,900,000円 維持証拠金:69,000円 受入証拠金:69,000円 → 日経平均が下落して建玉に評価損が発生(建玉に評価損が生じた場合その額が受入証拠金が差し引かれます) 評価損額:25,000円(18,750円 - 19,000円) × 100倍 × 1枚 日経225miniの価格が18,750円に下落 取引金額:1,900,000円 受入証拠金:44,000円 請求額:25,000円 証拠金不足発生

2. 維持証拠金が引き上げられた場合

証拠金額は株式会社日本証券クリアリング機構が定めるSPAN®証拠金額を基準に、各証券会社が決定します。
SPAN®証拠金額は、日経平均の変動の大きさ(ボラティリティ)によって原則毎週見直されるため、維持証拠金額も毎週変動する可能性があります。
日経平均が大きく変動し維持証拠金が引き上げられた場合、受入証拠金が維持証拠金を下回り証拠金不足が発生することがあります。

日経225miniを1枚19,000円で買い付け 取引金額:1,900,000円 維持証拠金:69,000円 受入証拠金:69,000円 → 維持証拠金が引き上げ(相場変動によりSPAN®証拠金見直し)(80.000円) 取引金額:1,900,000円 維持証拠金:80,000円 受入証拠金:69,000円 請求額:11,000円 証拠金不足発生
  • 2017年6月1日現在
  • 手数料等のコストは考慮していません

リスクを上手にコントロールするには?

相場観が外れて多額の損失を被ったり、証拠金が不足して強制的に建玉を決済されたり、差し入れた証拠金以上の損失を被ったりするのを防ぐ方法として、以下のようなことを考慮することが大切です。

1. 損失を一定の範囲内に抑える

相場観が外れることはよくありますが、これも仕方のないことです。
ただ、損失が出ると「そのうち市場の動きも変わるだろう」と反対売買できずに損失がさらに膨らむこともよくあります。
損失が出た場合でもなるべく早めに反対売買を行って損失を一定の範囲内に抑えることが大事です。
そのためには「価格が●●円(●●%)下がった(もしくは上がった)ら、損切りをする」というようなルールを決めて実行するという方法もあります。

2. ある程度、余裕のある証拠金管理を行う

受入証拠金が必要証拠金に近い水準で取引していると、わずかな評価損や維持証拠金の引き下げによって、証拠金不足や強制決済となってしまう可能性が高くなります。
また相場の急激な変動に備えるという意味でも、ある程度余裕のある証拠金管理を行なうことが大事です。

お取引にあたっての手数料等およびリスクについて

  • 先物・オプション取引サービスにおける先物取引の取引手数料は、日経225先物1枚あたり最大410.4 円(税込)、日経225mini 1枚あたり最大49.68 円(税込)です。オプション取引の取引手数料は、売買代金もしくはSQ決済により授受する差金額 × 0.1836%(最低108 円(税込))です。
  • 先物・オプション取引サービスに係る証拠金の額は、「SPAN®」を用いて計算したSPAN証拠金額をもとに当社が定めます。(日経225miniの場合は日経225先物の1枚あたりの証拠金額の10 分の1の額で計算されます)。証拠金はSPAN®により、先物・オプション取引全体の建玉から生じるリスクに応じて計算されますので、先物・オプション取引サービスの額の証拠金に対する比率を事前に示すことができません。維持証拠金は建玉を維持するために必要な証拠金額で、株式会社日本証券クリアリング機構が採用するSPAN証拠金額からネット・オプション・バリューを差引いた値のことです。指数先物取引の相場の変動により不足額が発生したときは、証拠金の追加差入れまたは追加預託が必要となります。
    • 「SPAN ®」はシカゴマーカンタイル取引所の登録商標です。先物・オプション取引サービスの証拠金額は取引所の規制等または当社独自の規制等により変更することがあります。
  • 先物・オプション取引サービスの価格は、対象とする株価指数の変動等により上下しますので、これにより損失が発生することがあります。市場価格が予想とは反対の方向に変化したときには、短期間のうちに証拠金の大部分またはそのすべてを失うことがあります。また、証拠金の額を上回る損失が生じるおそれがあります。
  • 先物・オプション取引サービスの売方は、取引の額が証拠金の額を上回るため、その損失の額は、証拠金の額を超えることがあります。先物・オプション取引サービスにおける指数オプション取引の買方が権利行使又は転売を行なわない場合には、権利は消滅し、この場合、買方は投資資金の全額を失うことになります。

その他ご留意事項

  • お取引に際しては、「先物・オプション取引サービスの取引に係るご注意」、「先物・オプション取引サービスの契約締結前交付書面」、「先物・オプション取引口座設定約諾書」、「先物・オプション取引サービスの利用・取引ルール」等、お客さま向け資料の内容をよくお読みください。